「HMB」は効率的に筋肉を付けられるサプリとして最近注目されていますが、気になるのはその副作用です。どのような副作用の症状が現れるのか、またどの程度の量を摂取すれば安全なのかなど気になる人も少なくないでしょう。

 

そこでここでは、HMBの副作用や安全な摂取方法について解説していきます。

 

HMBとは?

 

HMBは正式には「β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸」という名称で、ロイシンを材料に体内で作られる物質です。ロイシンはBCAA(必須アミノ酸)の一つで、筋肉の分解を抑えたり筋肉の合成を促す効果が期待できます。

 

HMBを直接摂取することで吸収スピードが速くなるため、これらの効果はより高くなります。厚生労働省では次のような資料を公開しています。

 

まずアメリカやデンマークで行われた研究では、運動とHMBを組み合わせた結果、筋肉量が増加したことが証明されています。日本での介入試験でも、高齢者の筋力向上が確認されています。

 

このようなHMBの働きにより、厚生労働省では摂取を推奨しています。しかし期待できる効果が大きいほど気になるのは副作用です。

 

HMBの副作用について

 

HMBの副作用は、現在のところ確認されていません。このことは、アメリカのボールステイト大学で行われた研究で証明されています。研究では、HMBの摂取量によって人体がどのような影響を受けるか調べられました。

 

多い人は、国際スポーツ栄養学会のガイドラインで定められた摂取量の2倍の量を摂取しました。その結果、血液成分をはじめ内臓機能にも特に変化は見られなかったのです。

 

筋肉量を増やすアナボリック系の成分を摂取する際は肝臓に負担をかけるため、肝機能の低下などが見られることがあります。しかしそれさえもありませんでした。

 

マウス実験では、ガイドラインの20倍近くの量のHMB摂取が3か月間続けられましたが、ここでも何ら副作用らしい変化は見られませんでした。

以上の研究結果からは、HMBに高い安全性があることがわかります。しかし、あくまでも副作用がないことが確認されているのは「現時点で」です。HMBは歴史が浅いため、多くの研究データが揃っているわけではありません。

 

実際にアメリカの機関「FDA」では、摂取に問題ない成分には挙げられていません。そのため、できるだけ安全な方法で摂取することが大切です。

 

安全な摂取方法

HMBを安全に摂取するためには、国内外の機関が定めているガイドラインを参考にする必要があります。日本の厚生労働省では、高齢者がHMBを摂取する場合は1日2gの摂取が推奨されています。

 

また国際スポーツ栄養学会のガイドラインでは、1日における推奨摂取量は、体重1kgあたり38mgとしています。体重が60kgの場合は2,280mg、80kgの場合は3,040mgが推奨摂取量になります。

 

ガイドラインでは、HMBの効果的な摂取方法も記されています。摂取するタイミングは、トレーニングを始める1~2時間前が推奨されています。

 

さらに、2週間以上は継続して摂取したほうが高い効果が期待できます。自分の体重から推奨量を計算し、それを超えないようにしながら継続して摂取することが、もっとも安全で効果的と言えます。

 

現在は、カルシウム塩から作られたHMB(HMB-Ca)の研究が大部分を占めています。しかし最近、遊離酸によって作られたHMB(HMB-FA)が登場し、研究が進められています。

 

HMBの今後

 

HMB-FA は HMB-Caに比べるとさらに吸収速度が速く、また血中濃度もより高くなることがわかっています。

 

HMB-Caの場合、血中濃度が最高になるのは摂取後1~2時間ですが、HMB-FA の場合は摂取後30分以内です。また血中濃度レベルはHMB-Caの約2倍にもなります。筋肉を合成する作用や分解を抑える作用はより強くなるということです。

 

ただHMB-FA は HMB-Caよりも研究数は多くありません。そのため副作用に関してもはっきりしたことはわかっていません。しかし研究が進むにつれ、より有用な成分になると見て間違いないでしょう。

 

まとめ

 

多くの研究や実験の結果、HMBの副作用はないことがわかっています。しかしHMB自体の歴史が浅いため、十分な研究が行われていないのが現状です。そのため、安全の基準になるFDAにも認可されていません。

 

厚生労働省は1日2g、国際スポーツ栄養学会は体重1kgあたり1日38mgの摂取を推奨しているため、この量を超えないで摂取し続けることが安全で効果的と言えます。

 

HMBは強い筋肉合成作用と筋肉分解の抑制作用のある成分です。トレーニング時に適切な量を継続して摂取すれば、いち早くボクサー体型に近づけることができるでしょう。